脊椎と雨音

詩人になりたい人の詩たち

クロール

身体を浮かそうと四肢でもがく。その姿はよほど滑稽だろう。バチンと水面を叩いて顔を無理矢理水上に出し息をする。酸素を吸えた気がしない。だっていくら空気を取り込んでも僕の身体は沈もうとする。前に進むどころではない。僕はこの現実のような水面で、浮いているのが精一杯だ。


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