脊椎と雨音

詩人になりたい人の詩たち

かみなりさま

地面がひび割れて現れたのは
大きな角の生えた馬
銀蒼色のたてがみを靡かせ
いななきながら空へと飛んだ
あれはきっと落ちてきた雷様なんだと
だから空へと帰っていったんだと
そのひび割れは祀られた
ああ神様でも故郷を想っていなないたりするのか
私は少し安心した

 

 

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