脊椎と雨音

詩人になりたい人の詩たち

冬が来た

こぽこぽとお湯の沸騰する音がする
蒸気口から湧き出る蒸気は真っ白で
部屋の寒さを物語っている
私はティーバッグの包みを開けて
マグカップティーバッグを入れた
もうすでにお茶の良い香りがする
そこにお湯を注いでふーふーと息を吹きかけると
白い蒸気が顔にかかった
冬が来た
冷たい朝に飲むあつあつのお茶
蒸気の白さにかじかむ手
寒いのは苦手だけれど
寒い中見られる白い蒸気と
冷たい手をあたためてくれるマグカップ
体の芯に熱を注いでくれる熱いお茶
これらを味わえる冬は
案外嫌いじゃない気がする

 


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